【アメリカンフットボール部】 奥野 劇的復活(6月17日発行号外ビラ)

〈写真・6月17日発行の関学スポーツ号外ビラ「奥野 劇的復活」〉

◇春季関西学生大会対関大5月27日於・EXPO FLASH FIELD快晴

 QB奥野耕世(商2)が3週間ぶりに実戦復帰し、同点で迎えた第4クオーター(Q)に、38㍎のタッチダウン(TD)パスが決まった。ホルダーとして前半に出場し、QBとしては後半からだったが、パスで127㍎を獲得した。5月6日の日大との定期戦で悪質タックルを受け、全治3週間の負傷。「アメフトやらなければよかった」と岐路に立ったが、再びフィールドに帰ってきた。

 

 華麗なる復活劇となった。QB奥野が負傷以来3週間ぶりに実戦復帰。後半からの出場だが、パスで127㍎を稼いだ。同点で迎えた第4Q開始10秒には、WR山下(人3)への38㍎TDパスが成功。「けがの不安はあったが、プレーに専念した。勝ててうれしかった」。春の最終戦を勝利で飾る大仕事をやってのけた。

 まるで別人のようだった。1カ月前の明大戦で、公式戦デビューにして初スタメン。試合3日前に発表され、喜びと同時に極度の緊張に襲われた。3日後の試合のパス獲得ヤード数は、フル出場も、今試合の記録に満たない125㍎。「明大戦は緊張で浮き足立った。きょうは、後半だけというのもあって余裕はあった」。いたって平常心で臨んだ。

 19歳の青き戦士はアメフット人生の岐路に立った。5月6日に行われた日大との定期戦で、日大選手の悪質タックルを受け負傷。全治3週間と診断された。「悪質タックル問題」に対し、連日の報道や自宅に押しかけるマスコミ。心労が重なる家族の様子を見て「アメフトやらなければよかった」と涙を浮かべ吐露した。数分後に父が掛けた「アメフト好きか」との問いに「好きや」と告白。「好きなんだったら続けなさい」と背中を押された。「一人でいる時は考え込んでしまった。辞めることも考えたが、家族や先輩の言葉でもう1回頑張ろうと思えた」。大好きなアメフットを続ける決意をし、再びフィールドに戻った。

 春は2試合だけの出場になったが、強烈な印象を残した。「秋はどういう立場か分からないが、日本一に貢献できるようにやることをやる」と謙虚に語った。昨年から鳥内監督も「奥野はいい」と絶賛する逸材。4年生QBの光藤(経4)、西野(社4)を抑えて先発出場へ。勝負の夏が始まろうとしている。(松尾誠悟)

◆異例の3000人

この日は春の公式戦であったが、通常の2倍となる3000人の観客が訪れた。スタンドに入り切らず、立ち見客まで現れる超満員。試合後には、大勢の観客の拍手を浴びた。

「素直な気持ちが出た」

試合後には30社約100人の取材に応じた。質問時間と質問内容を制限。小野ディレクターと事前に質問の想定もしていた。「選手として戻ってきて、グラウンドで正々堂々とルールの中で勝負できたらと思います」と答えた「日大DL選手に対してどう思うか」との問いは想定外の質問。「その時、素直に思った気持ちが出た」とQB奥野の優しさが表れた心の声だった。

◆鳥内秀晃監督コメント 「もともとできる子。(悪質タックルを受けた)恐怖心もなく、よくやってくれた。光藤や西野がおる中で、夏の練習で競争です」と話した。

◆奥野耕世(おくの・こうせい)1998年6月20日、大阪府生まれ。兵庫県・関西学院高等部出身。ポジションはQB。この日は、ホルダーも務めた。趣味は、LB齋藤(社4)とマッデンで遊ぶことと、温泉。商学部2年。171㌢、74㌔。

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