【馬術部】 春学初日、馬場で圧倒。団体首位スタート

 5月5日に三木ホースランドパークにて行われた第43回全関西学生馬術大会・1日目。関学は第1競技の馬場馬術で松田有加(社2)が優勝、2位に三木翔一朗(商1)が続き、入賞圏内に名を連ねる。加えてLクラス障害競技Aでも団体で3位になるなどポイントを稼ぎ、初日は団体1位。好調な滑り出しを見せた。
 なお、松田にとってこれは2度目の関西タイトルである。
 掲げるは春奪還。王座据える聖地を今こそ奪い返すー。学生馬術界の春の大一番、春学が幕を開けた。過去に前人未到の9連覇を成し遂げるなど、関学馬術部の強さの象徴でもあった同大会。だがここ2年間は団体タイトルを逃し、もはや関学の権威は失われた。失われたアイデンティティーを取り戻すべく、〝聖地奪還〟を至上命題として関学は大会に挑んだ。
堂々の減点0/三木&月緑
 初日の見せ場はやはり馬場勢。ここ数年の強化により、馬場馬術は関学の強みそして武器となった。昨年の関西王者・松田、超大型新人・三木、そして実力者・古峨淳明(社3)の3名を中心に勝利を狙いにいく。大会前に主将の辻本康平(経4)は「馬場では負けられない。1、2、3位を独占できたらベスト」と話していた。これ以上にない理想的な形、けれども今年の馬場勢はそれを期待させる実力が備わっていた。むかえた本番、第1競技学生賞典馬場馬術競技でその期待は現実のものとなった。松田の貫禄優勝、三木の2位、その次は譲るものの古峨が5位。入賞圏内に名を連ねポイントを稼ぐ。初日の第1競技で一気に計20ポイントを獲得。主将の必勝法には一歩届かなかったものの、大会の出だしを飾るには上々の結果を出した。
 
 馬場勢の盤石さとは対象的に、最終調整の機会も失うなど現状がつかめなかった障害勢。期待と不安が交じるなか、春学初日の山場であるLクラス障害競技Aは始まった。団体戦となる今競技。関学は例年より多い3チーム体制で臨んだ。そのなかでも障害勢の主力を集めたAチームが期待に応える成績を残す。メンバー5人全員が減点0に加え、辻本&月母衣がチームベストタイム。この競技に絶対的強さを誇る〝現王朝〟関大に1、2位を独占されるも関学は3位にからむ。「点数が取れてよかった」と安堵の表情を見せる主将。障害で点差を最小限にくいとめた。このことが今後の展開にどう影響するのかー春学総合団体戦はまだまだ始まったばかりだ。
 最後に複合馬術競技の障害飛越が行われた。注目は月緑と月峰に騎乗した三木。障害、馬場ともに全国クラスの実力を持ち合わせた彼にとって複合馬術は力の見せ所となる。周囲の視線が超大型新人に集まるなか、彼は堂々の飛越を見せた。大会の数日前に乗り鞍が決まった月緑との折り合いも上手くはまり、減点0。「馬自身が試合を分かっている。頼って乗れた」と関学の誇るエース馬匹の鞍上を語った。もう一つの月峰も減点0でともに、明日の馬場馬術への出場を果たした。この男やはりただものではない。
 初日を終え関学は総合得点でトップ。これは実に3年ぶり、前回優勝した時以来の好発進である。「学典(馬場馬術)で流れが出来た。それが障害の方にも良い波となって来ている」と辻本。手応えは十分。けれども予断は許されない。明日に控えるはMクラス障害CとMクラス障害Dの障害飛越2本だて。昨年全学優勝の実力を持つ関大障害勢が立ちはだかるのは必然だ。それでも食らいつくしかない。勝つためには、気の緩めない戦いが続く。
王者の演技/松田&月夢号
【松田 貫禄の関西制覇】
 もはやひとりの少女ではない。関西の頂点に君臨する王者、そして関学の馬場リーダーだ。その姿には貫禄が漂う。初日の第1競技・学典。周囲からの期待に応えたい思いはもちろん、それに加えチームに勢いを与えるべく、彼女の春学は始まった。「不安もあったし緊張もあった」。その局面のなかで彼女を手助けしたのが愛馬・月夢だった。調子は良く、なによりも落ちついていたという月夢。その存在が彼女の背中を後押しした。「無難にいくんじゃない。失敗を恐れず積極的に」。結果を出しにいく姿勢は整えた。あとは心強いパートナーとともに前に出るのみだった。
 終わってみれば、ただひとり60%越えの得点率。「久々に楽しく演技が出来た。大きなミスも無かったので」とほおを緩ませた。期待に応える堂々の優勝。2日目のヤングライダー馬場馬術への出場権利もつかみとった。「明日も優勝したいです」そう口にしたときの彼女の表情は、威厳や貫禄など微塵もないただ純粋な少女のそれだった。
【松田に続け 三木2位&古峨5位】
 ともに王者の前にひれ伏す結果?になったふたり。入賞を果たし、ヤングライダー馬場馬術への出場権利を獲得。「(明日は)松田さんに負けないように頑張ります」と三木は意気込んだ。相棒・月嵐とともに2日目に挑む。
 一方の古峨は「修正を兼ねてた分、慎重になった部分があった。明日こそ1、2、3位狙いますよ」。ポイント取りに期待がかかる。
プレイバック春学

〜[第1回]K.G.Dynasty LAST Odyssey〜

 かつて「関西に敵なし」と評され、いつしか〝王朝=Dynasty〟と言われた関学。築き上げた9連覇。それを達成したのがこの2005年の第40回春学である。
記事 大会を通じては不動のエース・岩本隆行(商卒)を中心に松下康祐(総卒)、杉田悠太(商卒)らの障害勢が健闘。団体戦(当時は『Lクラス障害B』)で圧倒的な力を見せ優勝を飾る。新馬障害では主力メンバーたちが入賞圏内に名を連ねる。個々の実力が発揮されるなか、エース・岩本は別格だった。月緑にまたがり両複合制覇。「優勝は譲れない」と気迫に満ちた台詞が飛び出た。他にも出場した競技のほとんどで入賞を果たす。まさに岩本の存在を決定づける大会となった。
 なお、この年関学は最終日を残した2日目の時点で団体優勝を決める。史上初の9連覇を達成。学生馬術史に金字塔をうち立てた。
 関西学生馬術界において不動の地位を築き上げた〝関学王朝〟。だがこのときが最後の栄華になろうとは誰も想像しえなかった。。。<続く>

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